こんにちは。
ピアノのささっきーです。
『ピアノ弾き』を仕事にしてからちょっと前まで、ありがたいことに本番に終われ、同時に何十曲も譜読みをし続けている毎日でした。
私は以前にも書きましたが、今までアンサンブルのお仕事が多く、コンサートだけでなく試験、コンクール伴奏なども結構やっていました。
昔は歌い手さんと合わせることがとても多かったのですが、最近では打楽器、金管楽器がほとんどです。
打楽器も金管楽器も音量が大きいですので、こちら(ピアノ)もそれなりの音量が必要となります。
それから難解な曲も多い。
指がみるみるうちに鍛えられました!
指が細長く、筋肉がなかなかつかない。
自分のことを「指が弱い、音が細い」ピアノ弾きだと思っていた過去はどこへやら、最近では「見た目とちがってパワフル」だとかまで言ってもらえるようになり、嬉しかったです。
ところが、このご時世・・・
コンクールや試験はそれほど減ってはいませんが、コンサートは圧倒的に減ってしまいました。
舞台に笑顔で登場し、たくさんの拍手をいただく・・・
そして、すぐに気持ちを切り替えて次の本番にむけて練習する・・・
あの日々はどこへ・・・(トオイメ)
忙しい頃は、気持ち的にもかなり追い込んでいたような気がします。
追い込んでいたので、当然指も強くなるはずです。
で、話を戻しますと、そのようにせっかく強くなった指ですが、このご時世でペースダウンしてしまったので、何か別の方法で鍛え直さなければと思い始めております。
ハノンを弾いたりしていたのですが、最近ではショパンのエチュード(練習曲)などを弾いています。
ショパンのエチュードは24曲もあり、いずれも名曲だらけなのですが、どうしても音大受験やコンクール課題のイメージが強く・・・
大学を卒業してからは、あえて弾くものではなくなっていました。
ですので、(レッスンで指導する以外に)自分のためには〇〇年ぶりに弾いています。
ショパンのエチュードは、高校生の時に一番よく弾いていました。
(大学に入ったら、レッスンでは卒業っていう空気でした)
高校生ですと音大受験が目の前に迫っており、どうしても受験対策(受験時に自分が選択出来るものを知っておく)として『自分のテクニカルに合ってるもの選び』となってしまい、つまりは『不向き』とされるものは少しだけ弾いて終わってしまう、あるいは弾きそびれているものもありました。
また、ゆっくりなタイプのものは受験課題から除外されることが多く、(「別れの曲」など)、実は音大卒業後、コンサートのために譜読みしたものもいくつかあります。
その『弾きそびれてしまっていた』中の一つに、好きな曲があります。
これは男性的な曲で、前出の「か弱い指、細い音」の私には不向きでしたので、弾いたことがありませんでした。
でも好きな曲ではあるので、節目節目で「練習してみようかな」と思っていました。
ただ、忙しかったので、まとまった時間がとれないことを理由に続かず。
いま、また弾いてみたいなと思ったので弾き始めています。
練習は、一日一回、通すだけ。
細かい練習はしていません。
ゆっくり通すだけ。
ただし、可能な限り毎日続ける。
ゆっくり弾けば5分くらいかかりますが、それでも5分で終わる。
毎日5分はありがたい。
これをやっていったら、今までこの曲に対して想いを募らせていた〇〇年の長さよりは早く、弾けるようになるのではないか。
またこの先、弾きたいな、時間取れないな、と思いながら今までと同じ時間をすごしていくよりここで一日一回弾くことをやってみたいと思いました。
これは、
「練習するためには内容の濃いものを」
という理想から、
「その時間や気力がない(どうしても後回しにになるので)」
ため全く弾けない日が増える。
言ってみれば、白か黒かですよね。
だったらグレーでいいんじゃない?
「内容は濃くないけれど、毎日続ける」グレー。
今までやったことない自分企画(自分の中で終わる企画)なので
ちょっと楽しみなんです。
ちなみに、一週間くらい続いています。
好きな曲なので楽しいです。
一日の始めに5分、気持ちがシャキッとします。
楽器練習がお辛いというみなさん、
一日5分練習からスタートしてみませんか。
それだけで、楽しい世界が広がるかも。
#ショパン