こんにちは!
ピアノのささっきーです!
今日は、ト音記号の名前の由来についてお話ししようかなと思っていたのですが、それを語る上で絶対に外せない事であります、
音楽で使う『ドレミファソラシド』=階名
『ハニホヘトイロハ(いろはにほへとじゃないよ)』=音名
についてお話ししたいと思います。
日本では音の読み方が2パターンある
私たち指導者側もそうだし、教わる側ももちろんそうだと思いますが、音楽を教わるときに一番最初に覚える音の名前って『ド』だと思います。
続いて、『ドレミファソラシド』と、順に覚えていくのではないでしょうか。
保育園や幼稚園ではそのように教わると思います。
そして、小学校に上がってから音楽の授業で『ハニホトイロハ』の存在を知る。
この時点で、音楽の習い事でもしていない限り、頭の中が???と混乱し、音楽の筆記のテストなどでよくわからないよ〜となるはずです。
実は、みなさんに一番馴染みのある『ドレミファソラシド』は日本語ではなく、イタリア語です。
こんなに馴染んでいるのに・・・です。和製英語よりよっぽど馴染んでいます。
で、これがイタリア語だったとして、そのままの読み方で定着させてしまえばよかったのですが、これに加えて日本語の読み方が存在してしまった。
それが、『ハニホヘトイロハ』です。
ですので日本で音楽を学ぶ時に、2種類の音の名前を覚えなければいけないわけなのです。
他の国はどうなっているんだろう?
なぜ『イロハニホヘト』でないのか
さて、ではなぜ『イロハニホヘト』ではなく、『ハニホヘトイロハ』なのかということですが、
かつて、音階などの最初の音(以下:主音)は、『ド』ではなく『ラ』の音だったと言われています。
ドレミファソラシド
ハニホヘトイロハ
↓昔は
ラシドレミファソラ
イロハニホヘトイ
今でこそ『ド』が主音となっていますが、かつて『ラ』の音が主音だった・・・よく見ると『ラ』の音が『イ』になっていることから、ちゃんと昔の日本は1番はじめの音に『イロハニホヘト』の『イ』を持ってきていました。
のちに話しますが、私たちクラシック音楽業界では音の名前のことをドイツ語で言うことが多いです。
「ここのD(レ)の音さあ〜」とか
「じゃあ〇〇小節目のB(シのフラット)から行こうか」
みたいな会話を普通にします。
イタリア語「ドレミ」で話すことはほとんどありません。
ドレミファソラシド
ハニホヘトイロハ
C D E F G A H C
このドイツ語での音の名前も、『ラ』の音が『A』となっており、やはり昔はこの音が主音とされていたことがわかります。
英語も、ドイツ語とほぼ同じ並びでCDEFGABです。
さてようやく本題・・・という感じですが、ここでト音記号とヘ音記号の名前の意味についてお話ししてきます。
ト音の『ト』は、もうお分かりの通り、『ソ』のことです。
ト音記号とは、
ソの場所を囲うように書き始める記号
なのでこの名前が付きました。
へ音記号の「へ」は『ファ』
つまりファの音を囲うように書き始めている記号
つまり、ト音記号の楽譜でもしも音が読めない・・・という場合は、ここが『ソ』ということを思い出して、数えていけば読むことができます。
ト音記号での楽譜の読み方はそこそこ一般的でありますが、ヘ音記号はもっと読みにくいですよね。
その場合は、丸くなっている部分がファだと認識し、数えていけば良いかと思います。
おまけ
ちなみに、先ほどクラシック音楽業界ではドイツ音名が使われるとお話ししましたが、私が出た大学ではそれを表す面白い用語がありました。
例えば、一年生は「最初の学年」という意味で、ドイツ語でドを意味する『C(ツェー)』を使い、
「C年(ツェー年)」
と呼んでいました。
そのまま
二年生はD年(デー年)
三年生はE年(エー年)
四年生はF年(エフ年)
でした。
そして、一年生のオーケストラの事は「C年オケ」、四年生のオペラは「F年オペラ」と当たり前のように呼んでいたなあ。
あれも特殊と言えば特殊。
お金の上でも、割り勘するときに「一人D千(デーせん)でお願いします(一人二千円でお願いします)」と言っていました。
二千円で良いのに、面白いですね。
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