こんにちは。
ヴァイオリンのささっきーです。
今回お話するのは、主に初心者の方へ向けてなのですが、曲のみ進めている中級者の方の中にも音が上手く出せないとか、良い音が出せていない方もお見かけするので、その原因についてお話していきます。
今回のテーマ
初心者が上手く音を出せない理由
結論からお伝えすると右手の使い方に原因があります。
これまでも右手について詳しく解説してきて、原因は弓が真っ直ぐ弦の真ん中を通っていないとか、弓が弦の上にしっかりのっていないなどの理由がありますが、さらに深掘りしていこうって事です。
音に関して悩まれている方は、パッと思いつく感じだと
・他の弦も触ってしまう
・弓がかすれる、または潰れる
・弓または音が乱れるのが怖いから弓を大きく使えなくて音が小さい
大体が、この悩みに分類されると思いますが、これまでの記事でもお話している弓が真っ直ぐじゃないとか、駒や指板に寄っているなどの乱れによる事が多いです。
中には頭では分かっていても、そう動かない方や、そのつもりだけで弾いていらっしゃる方もいます。
では頭で分かっていながら、なぜ身体が動かないのかというと腕全体が固まっているからです。
下記の論文のデータから紐解くと初心者の方は、特に上腕三頭筋に、とても力が入っています。
【引用元: 木下博, & 小幡哲史. (2011). バイオリン奏者の身体運動科学 (< 小特集> 音楽演奏者の動作解析). 日本音響学会誌, 67(9), 409-414.】
こちらの画像からも分かるように、熟練者の上腕三頭筋の筋電図に比べて初心者の方の筋電図の振れ幅が大きいです。
という事から、ちょっとやってみると分かりますが、上腕三頭筋に力が入ると手首と肘含め、手先から腕全体が固まってしまうのが分かりますよね。
これを演奏に当てはめると弓も腕全体の動きそのままに動いてしまうので、弓の動きは不安定になるに決まっていますし、力が入っている事によって腕の重さが楽器に伝わらないので、弓が上滑りして他の弦に触れてしまったり、弾きたい弦の上で安定せずに音もスカスカになる場合があります。
逆に力を入れ過ぎて音が潰れたりという事もあります。
では、どうやってこの力みを抜く事の第一歩はどうするのかという事をお伝えしていきます。
◇解決策
前述した通り上腕三頭筋が力んでいると、腕全体が固まってしまうので、そのまま弾くと肘が外側に流れている可能性があるので、まずは肘が横に流れずに肘裏を伸ばす練習をしてみてください。
そうすると上腕と前腕が動く事で、感覚は掴めないまでも上腕三頭筋が少し緩みます。
特に初心者の方は、ここは大事な点です。
まず肘裏が動かないと、演奏する際に連動する手首も動かしづらいので、まずは肘裏をしっかり動かす事を意識してください。
また肘裏が動く様になっても、手首はまだ硬い可能性があって、動かす方法はいくつかあるのですが、今回は腕自体が固まっている事についてのお話なので割愛しますが、少しお伝えすると右手小指の力が入っていると思うので、そこの力を抜く事です。
詳しくは、僕の他の記事でも説明してますので、是非ご覧になってみてください。
演奏中に肘裏が硬いと手首も滑らかに動かないですが、肘裏が動くようになっても手首が硬いままの場合があるという事です。
肘裏を意識して動かす事で上腕の力が抜けて手首が動く準備が出来るので、お心当たりのある方は、しっかりと動かせる様にボウイングの練習だけでも良いので試してみてください。
今回は以上になりますが如何だったでしょうか。
動画の方でも解説してますので、気になる方は下記URLよりご覧ください。
データから紐解く上手く音が出せない理由
https://youtu.be/l7JvSOSp7zU
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
それではまた!!
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