こんにちは。
ヴァイオリンのささっきーです。
今回は、スタッカートの弾き方について、解説していきたいと思います。
今回のテーマ
3ステップ!スタッカートの弾き方!
曲の中で、スタッカートが出て来た時に、「あれ?飛そうとすると弾きにくい!」「弓がコントロールしにくい」「音出てる?」
「左手は動いているんだけど、自分の思った通りに弾けてない」
なんていう事を経験した方は、いらっしゃると思います。
スタッカートが上手くいっていない方を想像するに、最初から弓を飛ばそうとしていたり、音が少し取れただけで、レッスンを受けている先生が飛ばしているからといって、すぐマネをしようとしてませんか?
最初から飛ばすスタッカートをするのは、難しいです。
僕のこれまで見てきた経験の中では、今までヴァイオリンを触った事の無い中学生が、入学してオーケストラの部活に入り、テクニック的にぶつかる最初の壁というイメージです。
オーケストラの曲でも、たくさん出てきて、最初から飛ばすように言われるみたいなんですが(オーケストラという一つの括り上、こればっかりは仕方ない)、始めたばかりなどで、スタッカートを安定させるのは、かなり厳しいと思います。
オーケストラの部活は、小さな頃から習っている子が多いみたいで、小さな頃から弾いている側からすると、なぜ出来ないのかが分からなかったり、そして自分がなぜ出来ているのか分かっていなかったりして、雰囲気だけで伝えているなんて事もあります。
例えるなら、数学の問題で、中間式のない答えだけを教えてもらって、どうしてその答えに辿り着くのか、理解出来ていない場合に似ているかもしれません。
という事を、踏まえると、どういう練習が良いのかお気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、最初は飛ばして練習しないでください。
最初から飛ばそうとすると、弓が暴れて難しく感じてしまったり、出来ない事にストレスを感じてしまいそうだからです。
今回は、先程例えに出した、数学の問題を解く中間式に当たる部分を、3つのステップを踏んで出来る様に解説していきますので是非、参考にしてみてください。
それでは行ってみましょう!!
- ステップ1
まず弓をしっかり止めて切ってください。
これもスタッカートの一種です。
この時点でまず守るべき事、確認する事があります。
それは、弓を安定して動かせているかどうかです。
厳密にいうと、「弓がまっすぐ、弦の真ん中を弾いているかどうかで」です。
そして、「ほぼ同じ弓の幅で弾けている事」です。
スタッカートで飛ばすという事は、飛ばしている最中も、安定して同じ動きの反復が出来てないといけません。
という事は、弓を置いて切って弾いている状態でも、安定していないといけませんよね。
音取りの段階だと、ゆっくりの練習だと思うので、ある程度弓幅を取っても良いので、前述した事を意識してください。
フレーズに慣れてきたら、弓幅を少しずつコンパクトにしていく感じです。
ある程度の弓幅を使って、まっすぐ、真ん中を守れているのであれば、弓幅がコンパクトになっても、弓がまっすぐ、弦の真ん中になっているはずです。
そして、大事な事はフレーズに慣れてきたからといって、速くする事に意識を向けるのではなく、コンパクトに弾く事を心掛けてください。
自然な形で、付加価値として、速さがついて来るはずです。
- ステップ2
ステップ2は、動きではなく、意識を変えます。
前述した事を踏まえて、弓を腕から動かす意識で、弾いてみてください。
この段階で、しっかり止まって切って弾く練習をするという事は、弓を手先でコントロールしていると思うので、そこを変えていきます。
これでステップ1と同じように、一音ずつ、切って止まりながら腕を意識出来る速さで弾いてください。
手先は変に脱力しようとせずに、自然な流れに任せてください。
慣れてきたら、同じように少しずつ弓をコンパクトに使っていきます。
そして、まずこのステップ2の段階で、スタッカートの付いているフレーズに慣れた状態、要は暗譜かつインテンポくらいで弾ける様になっていた方が良いです。
- ステップ3
ステップ3は、いよいよ飛ばす事にチャレンジなのですが、ここも丁寧にいきましょう!
まずステップ2で、曲がインテンポで弾けるようになったからと言って、そのまま曲に入って飛ばすのではなく、ワンクッションおきましょう!
いきなり飛ばす事は、出来るかもしれませんが、あくまでも簡単な事の積み重ねを念頭に焦らないでください。
それでは何をやるかというと、例えばスタッカートの付いているフレーズの最初の音だけを、ステップ2の腕から動かす意識で、飛ばして弾いてみてください。
弓を弦の上に落としてバウンドさせる感じです。
ここで初めて飛ばす訳ですが、ステップ1の弓を安定させて弾くという事がしっかり出来ていて、ステップ2の腕で動かす意識がしっかりと出来ていれば、最初は飛ばすという動きに慣れないという事はあっても、これは全く出来ない技術とは、感じないはずです。
「慣れてないだけ」
と
「これは出来る気がしない」
のとでは、大分違いますよね。
後は、曲に入るまでに、同じ音で飛ばす事に慣れてください。
少しずつですが意識しなくても、自然と飛ばす事が出来ているハズです。
ステップ2でもお伝えしましたが、変に手首など脱力を意識しようとしたり、柔らかくしようと思わないで、慣れていく過程での脱力に身を任せてください。
ゲームとかやる人には、お分かり頂けると思いますが、アクションゲームなんかで最初は、コントローラーの操作に慣れなくて、身体も一緒に動いてしまう事
ありますよね?
でも、操作に慣れていくと、なにも意識しなくても、指が勝手に動いてくれているアノ感じと似ています。
ここまで出来れば、後は曲を弾いて試してみてください。
この手順を踏む事で、少なくとも大分苦手意識はなくなっていると思います。
また今回解説したのは、あくまでも飛ばす技術の初期段階のお話です。
といった感じで、今回はここまでですが、個人個人で違いはあり、細部までお伝えする事は中々難しいですが、飛ばす事について、楽に出来る様になってもらえれば嬉しいです。
動画でも解説していますので、是非参考になさってみてください。
【弾き方】3ステップ!飛ばすスタッカートを安定させる手順! - YouTube
それではまた!
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